数値解析 第5回 (1) 状況設定と使いどころ
状況設定
- $y=f(x)$ は滑らかな関数
- $h$ は $x$座標の刻み幅
- $x$, $x \pm h$, $x \pm 2h$, $\cdots$ が観測点
とします。このとき、観測点での $y(x)$ の値の差 (「差分」、と言います ) を用いて $y'(x)$, $y''(x)$ 等の近似式を作りましょう。
数値微分の使いどころ
- $y(x)$ の式がわからないときに $y'(x)$, $y''(x)$ 等の値を推定する
... たとえば観測時刻での位置座標から速度を推定する、ということをします
- 微分方程式を数値微分で書き直してシミュレーションする ( 第8-9回 )
- ニュートン法の微分の部分を数値微分で代用する
- 画像処理のフィルタを作る ( 今日の Rem.12 )
- 医療への応用例:乳がんの診断法である MRE 法 など