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応用数学 第12回 (1) ラプラス変換の由来と定義

ラプラス変換の由来

 第7-8回に扱った演算子法は、 電気技師にして数学者のヘヴィサイド ( 1850-1925年 ) が発明しました。 極めて有効な方法でしたが、 厳密な証明無しで道具を先に作ってしまったがために当初数学界では受け入れられませんでした。 その後、他の数学者たちによって、 ラプラス ( 1749-1827年 ) の研究していたラプラス変換が再発見されて演算子法の理論的裏付けを与えることがわかり、 ラプラス変換もその簡明さから広く使われるようになった、ということのようです。 以上、ネットからの受け売りです。

ラプラス変換の定義

Def.1 t0 で定義された関数 f(t) に対し、
F(s)=L(f)(s)=0f(t)estdt
f(t) の「ラプラス変換」または「ラプラス積分」と呼ぶ。 L(f) を「 f の像関数」、f を「 L(f) の原関数」と呼ぶ。

※ この講義では教科書にならって f の変数を tL(f) の変数を s と書きます。

※ f(t) としては区分的になめらかな関数を想定しています。( 教科書 pp.43-44 )

※ フーリエ変換との違いは
  • 積分区間は 0 から + である
  • e の肩に i が無い
  • 12π 倍がつかない
ところです。証明は省略しますが、
Th.2 L(f) に対し
  • s>αL(f) は収束し
  • s<αL(f) は発散する
ような α が一意的に定まる。このとき
  • αL(f) の収束座標
  • 区間 s>αL(f) の収束域
と呼ぶ。

教科書の例 1.1

(1) f(t)=1 ( 定数関数 ) のとき L(f)(s)=0estdt=[1sest]0={1s if  s>0+ if  s0 従って収束域は s>0 です。( 以下、収束する場合の式のみ書きます。)

(3) f(t)=eλt のとき L(f)(s)=0e(λs)tdt=[1λse(λs)t]0=1sλ if  s>λ
(5, 6) f(t)=eiλt のとき L(f)(s)=0e(iλs)tdt=[1iλse(iλs)t]0=1siλ=s+iλs2+λ2 if  s>0 オイラーの公式 eiλt=cos(λt)+isin(λt) を使って実部・虚部に分けると L(cos(λt))=ss2+λ2,L(sin(λt))=λs2+λ2 if  s>0.
※ 今日は L(f) をいくつか計算しますが、 目的はガンマ関数・デルタ関数・双曲線関数等の基本的関数を覚えてもらうことです。 微分方程式を解く段階では、 出来上がった L(f) の対応表を参照することになります。