第5回の教材 (3)   相関関係と因果関係
相関関係と因果関係
ふたつの量 A と B の間に相関関係があるとは
- A が大きいと B も大きい傾向がある ( 正の相関 ), または
- A が大きいと B は小さい傾向がある ( 負の相関 )
ということです。このとき次の3通りの因果関係があり得ます:
- A が原因で、その結果として B が変化する
- B が原因で、その結果として A が変化する
- A, B に共通する別の原因 C があって、その結果として A, B が変化する
AI のアルゴリズムが「ブラックボックス化」されているために、
多くの場合、この3通りのどれなのかがわかりません。
原因を制御しなければ物事は改善しませんので、
相関関係を知っただけでは駄目で、
因果関係を見抜く力がデータサイエンティストには要求されます。
CO2 は悪者か
CO
2 が温暖化の原因であると世間では言われていますが、
CO
2 と温暖化は相関関係があるだけで因果関係はない、
という主張も少なくありません(相関関係も無い、と言う主張も存在しますが、それは置いておきます)。
そもそも人間が生産活動をすると、エネルギー効率が 100% でない限り、使えなかったエネルギーは環境を暖めてしまいます。
生産活動の何割かは CO
2 を排出し、環境も暖める、人間の生産活動が原因で、CO
2 と温暖化はその結果かもしれません。
電気は CO
2 を排出しないので温暖化をしない、という主張も正しくありません。
火力発電はエネルギーの約6割、
原子力発電
は約7割を環境に放出しています。
水力発電はダムの建設に、太陽光発電・風力発電もその設備の生産にエネルギーを使います。
本当に CO
2 は悪者なのでしょうか。
何が本当かは、皆さんが自分で考えていきましょう。
電気は CO
2 を排出しないので温暖化をしない、という主張も正しくありません。
火力発電はエネルギーの約6割、
原子力発電
は約7割を環境に放出しています。
水力発電はダムの建設に、太陽光発電・風力発電もその設備の生産にエネルギーを使います。
本当に CO
2 は悪者なのでしょうか。
何が本当かは、皆さんが自分で考えていきましょう。
原子力発電所は、電気に変換できなかった約7割のエネルギーを海へ放出するために、海岸に建設されています。
海水温を上昇させるため、生態系に影響を与えるかもしれませんし、異常気象の原因となっているかもしれません。
津波で事故を起こしたのも海岸に造ってしまったからです。