組合せとグラフの理論(塩田)第10回 (3) プラトングラフの双対性
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プラトングラフの双対性
プラトングラフの双対グラフは次のように描くことができます。
- 立体として考える(球面上に描くことと本質的に同じ)
- 各面の中心に点をひとつずつ打つ
- 隣り合った面に打った点同士の間に辺を描く
するとこんな絵になります。
正多面体の双対グラフは再び正多面体グラフになっていますが、これは描き方から必然的にそうなるのです。定理としてまとめると、
Th.7
- 正四面体グラフの双対グラフは正四面体グラフである。(自己双対、と言います。)
- 立方体グラフと正八面体グラフは互いに双対である。
- 正十二面体グラフと正二十面体グラフは互いに双対である。
前回の頂点数、辺数、面数の表
|
$n$ |
$m$ |
$f$ |
$n-m+f$ |
正四面体グラフ | 4 | 6 | 4 | 2 |
立方体グラフ | 8 | 12 | 6 | 2 |
正八面体グラフ | 6 | 12 | 8 | 2 |
正十二面体グラフ | 20 | 30 | 12 | 2 |
正二十面体グラフ | 12 | 30 | 20 | 2 |
が対称的になっているのはこの定理が理由です。