応用数学 第7回 (1) 問題設定

問題設定

 今日は定数係数の $n$ 階線形微分方程式 $$ a_0\, y^{(n)} + a_1\, y^{(n-1)} + \cdots + a_n\, y = R(x) \tag{10.1} $$ を扱います。ここで $a_0$, $a_1$, $\cdots$, $a_n$ は定数 ( $a_0 \neq 0$ ) で、$R(x)$ だけは関数です。

 2 階の場合と同じく、右辺を $=0$ に置き換えた同次微分方程式 $$ a_0\, y^{(n)} + a_1\, y^{(n-1)} + \cdots + a_n\, y = 0 \tag{9.3} $$ を $(10.1)$ の補助方程式と言い、次が成り立ちます:
$(10.1)$ の一般解 $y$ は、ひとつの特殊解 $y_0$ と、補助方程式 $(9.3)$ の一般解 $Y$ の和である:
$y=y_0 + Y$
補助方程式 $(9.3)$ の解たちは $n$ 次元のベクトル空間を成す
$(10.1)$ の一般解 $y$ を求めることは次の二つの作業に分けられる:
  1. 補助方程式 $(9.3)$ の一次独立な $n$ 個の解をみつけること
  2. 特殊解 $y_0$ をひとつ求めることと、
証明は 第4回の 2 階の場合 と全く同様なので省略します。

 この (1), (2) を機械的に解くための道具を次のページで導入します。