平成１４年度 専門コア情報処理演習 _y
（理学部 数理情報科学科イ組 対象、塩田教官） _y
１０月８日の教材

---

注意事項

• 先週、パスワードを書いた紙を置いて帰った学生がいます。 不法侵入を被る、という危機意識が欠落しています。 自分一人だけではなく、計算機システムの利用者全員に被害の及ぶことです。 厳重注意です。

• 先週注意したとおり、この教室での飲食は厳禁です。 上回生と思われますが、 キーボードやプリンタに飲み物をこぼした形跡があり、 幾つかが故障していました。 本当なら責任者を捜し出して弁償してもらわなければなりません。 みんなが勉強や研究に必要なシステムです。 大事に使いましょう。

---

今日は共通デスクトップ環境 CDE の使用法と、テキストの編集法を勉強します。

□　マウスの3つのボタン

場所	名称	役割
左側	セレクト・ボタン	項目の選択・ウィンドウの制御
中央	アジャスト・ボタン	選択したオブジェクトの取り消し・ オブジェクトの追加 （ Windows の [Ctrl] + 左クリックに該当します。）
右側	メニュー・ボタン	メニューの表示・メニュー項目の選択

□　良く使うウィンドウ

• 端末エミュレータ : コマンドを入力するウィンドウ。

• コンソール : コマンドツールと同様コマンドを入力することもできますが、 マシンからのメッセージが表示されるウィンドウです。

• ファイル・マネージャ : ファイルシステムの構成を表示するウィンドウ。 Windows のエクスプローラに該当します。

• テキスト・エディタ : テキストファイルを編集するウィンドウ。 Windows のメモ帳やノートパッドに該当します。

□　CDE の使用法

• タイトルバーの一番右の □ は最大化ボタンです。

• その左の点は最小化ボタンです。 → 画面の左上から順にアイコン化されます。（他のウィンドウの陰になって見えないこともあります。）

• 最小化から戻すにはアイコンをダブルクリックします。

• ウィンドウのサイズ変更は、角または上下左右のウィンドウ枠をドラッグします。

• ウィンドウの移動はタイトルバーをドラッグします。

• ウィンドウを他のウィンドウの前方に出すには、そのウィンドウ内で左クリックします。

• ウィンドウを他のウィンドウの後方に移動するには、 ウィンドウ・メニューで [奥へ] を選択します。

• コマンドツールやテキスト・エディタで
  • 左ボタンをダブルクリックすると、ポインタを含むひと区切りが選択されます。
  • トリプルクリックすると、ポインタのある行全体が選択されます。
  • ４回クリックするとウィンドウ内のテキスト全てが選択されます。

• テキストの cut & paste 等はキーボード左の Copy, Paste, Cut, Undo のキーを使います。

• テキスト・エディタでは選択範囲を移動先にドラッグすることで cut & paste をすることもできます。

• ワークスペースは４つあって、[ワークスペース１] ～ [ワークスペース４] のボタンで移動できます。

□　カレント・ディレクトリ

• Windows のフォルダに当たるものをディレクトリと言います。 これは単にファイルの入っている鞄というだけではなく、 作業を行う会社のようなものです。

• まず端末エミュレータを開いてください。
  • 青地で右クリック（ワークスペースメニュー） → [ホスト] → [このホスト]

• 端末エミュレータの画面は常にどこかのディレクトリを指しています。 （カレント・ディレクトリと呼びます。） 最初はみなさんのホーム・ディレクトリ /home/02ssXXX/ を指しているはずです。

• 端末エミュレータで

  pwd

  と打ってください。カレント・ディレクトリの名前が表示されます。

• コマンドの引数などにディレクトリ名を書くときは、 /home/02ssXXX/ を簡単に ~02ssXXX/ と書くこともできます。 「ユーザー 02ssXXX さんのホーム・ディレクトリ」という意味です。 (最後の / は、その後ろにファイル名などが続かないときは省略可。)

• 自分のホーム・ディレクトリは単に ~/ でOKです。

• また、カレント・ディレクトリを ./ （ピリオド・スラッシュ）と、 親ディレクトリを ../ （ピリオド・ピリオド・スラッシュ）と書くことも出来ます。

□　コマンドを使ってみよう

端末エミュレータに次のコマンドを打ってみましょう。

• mkdir　scjse

  scjse という名前のディレクトリを作ります（メイク・ディレクトリ）。 （ファイルマネージャに新しいフォルダができているはずです。）

• cd　scjse

  カレント・ディレクトリを scjse に移します（チェインジ・ディレクトリ）。
  

  pwd

  で確かめてみましょう（プリント・ワーキング・ディレクトリ）。

• cd

  ホーム・ディレクトリへ戻ります。 （ cd ~/ と打っても同じことです。)

• ls

  カレント・ディレクトリにあるファイルの一覧を表示します（リスト）。

• ls　-a

  オプション -a を付けると隠しファイル (ドットファイルと呼ばれる環境設定ファイルなど )も表示します。

□　テキスト・エディタの起動

• テキスト・エディタを起動するには次のような方法があります。
  • ワークスペースメニューで [アプリケーション] → [テキスト・エディタ]
  • 端末エミュレータで
    

    dtpad　&

    と打つ。

  • （画面下、左から４番目のメモ書きの絵をクリックしても出てきますが、 保存の作業が若干ややこしい。）

• 既存のファイルを編集するときは
  • テキスト・エディタの [ファイル] で左クリック → [開く] → 編集したいファイルを選択
  • 端末エミュレータで
    

    dtpad　ファイル名　&

  • ファイル・マネージャで編集したいファイルのアイコンを左クリック

□　テキストファイルを作ろう

• まずテキスト・エディタを起動してください。

• エディタに

  This is a sample text file.

  と書いて [ファイル] → [保存（必要）]

• ファイル名を入力してください :　の欄に sample と記入して [了解] をクリック。

• ファイル・マネージャに sample という名前のアイコンができていれば成功です。

□　コマンドを作ってみよう

• 新しいテキスト・エディタを開いてください。

• エディタに

  #!/bin/csh　-f　 jtops -s10 -l50 $1 | lp

  と書いて、今度は lpt という名前で保存してください。（ | はキーボード左上の \ のキーのシフトです。）

• 端末エミュレータで
  

  chmod　+x　lpt

  （chmod +x lpt というコマンドは テキストファイル lpt を実行ファイルに変換しました。）

• これで、テキストファイルを印刷するためのコマンド lpt ができました。 例えばさっき作った sample を印刷したければ、端末エミュレータで
  

  lpt　sample

  と入力します。

• 今後もテキストファイルはこのコマンド lpt を使って出力してください。

□　今日の課題

• まず端末エミュレータでディレクトリ scjse に移動してください。

  cd　~/scjse

• そこで
  

  cp　~shiota/021008　．

  と打ってください。末尾のドット（現ディレクトリを現す）を忘れずに。 cp はファイルをコピーするコマンドで、 塩田のホームにある 021008 というファイルを自分のホームにコピーしています。

• 021008 の各行を左端の数字の順番に並べ変えてから上書き保存してください。

• あとで皆さんの ~/scjse/021008 をチェックします。

□　オンラインマニュアルを利用しよう

• 端末エミュレータで
  

  man　コマンド名

  と打つとそのコマンドのマニュアルが表示されます。

• -- More -- が出たら [Space] で次のページが出ます。

---

専門コア情報処理演習 '02 のページへ