けん玉の力学   ― 塩田研一覚書帳 ―
わたくし、「うぐいす」まではできるようになりました:
たいして上手な訳ではないのですが、初心者向けにけん玉のコツを。
- まずはけん玉協会のシールの貼ってある正規品を使いましょう。
重心が正しく取れている、ということが肝心です。
- 止めけん
- 最初に、けんを持っていない方の手で玉を止めます。糸が拠れて回ってしまうようでしたらもう少し回して回転も止めます。
- 玉が止まったら真っ直ぐに上げます。止まっていた玉を真っ直ぐに上げれば、穴は必ず下を向いています。その下にけんを持っていけば勝手に玉が降りてくる、という寸法です。
- 糸の付け根を見ていれば、その反対側に穴がありますので狙いを付けやすくなります。
- 最高点から降りるのに合わせてひざを曲げてゆき、玉と自分の体との相対速度を 0 にすれば、より精度が向上します。
- 穴の方向は3次元ベクトルですが、真っ直ぐ上げることによって高さだけの制御になるので易しい、という原理です。
- つるし止めけん
- 最初に持っているのがけんではなくて糸だということを除けば、コツは止めけんと変わりありません。
真っ直ぐに上げて、糸の付け根から目を離さず、ひざを効かせましょう。
- 見た目は派手ですが、意外に簡単です。
- はねけん
- けんの重心は垂直な軸上で移動するように、
- けんの回転はその軸を含む平面内で行われるように、
- ひざを効かせて、相対速度が 0 になるようにします。
- 制御すべき次元を減らす、というのは止めけんと同じ原理です。
- 灯台
- 玉をもっていない方の手でけんをしっかりと止めます。
- けんを真っ直ぐに上げます。
- 最高点のちょっと下で受け止めます。
- 最高点では速度がほぼ 0 ですのでけんが玉に軟着陸する、という原理です。
- 飛行機
- けん先がいつも自分の体を向くよう、また、けんが横回転をしないような振り出し方を経験で会得してください。
- けん先から目を離さずにしっかりと受け止めます。
- うぐいす
- はじめは手で玉を皿の角に乗せて、玉が滑り落ちない角度を覚えます。
- 要領は止めけんと同じで、穴の所に皿の角をあてがう、というところだけが違いです。
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