高知大学 共通教育 平成14年度 情報処理 II
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(理学部 数理情報科学科い組 対象、塩田教官)
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6月19日の教材
今日は表計算ソフト Excel ( エクセル ) の基本的な使い方を覚えます。
が、その前に
- 今日の目標は次の表を作ることです。
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A |
B |
C |
D |
E |
F |
G |
H |
1 |
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0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
1 |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
4 |
2 |
0 |
2 |
4 |
6 |
1 |
3 |
5 |
5 |
3 |
0 |
3 |
6 |
2 |
5 |
1 |
4 |
6 |
4 |
0 |
4 |
1 |
5 |
2 |
6 |
3 |
7 |
5 |
0 |
5 |
3 |
1 |
6 |
4 |
2 |
8 |
6 |
0 |
6 |
5 |
4 |
3 |
2 |
1 |
- これは 7 を法とした剰余系の掛け算の表です。
黄色いセルの数を縦横掛け合わせた積を 7 で割った余りが書き込んであります。
- 法演算は、代数学の基本であるばかりでなく、暗号理論や誤り訂正符号の設計に使われ、
数理コース、情報コース、どちらに進む人にとっても大事な概念です。
- [スタート] → [プログラム] → [Microsoft Excel] を起動します。
- 例えば B1 のセルを選択するには、
- B1 のセルの中でクリックするか、
- 入力バーの一番左の窓に b1 と書いて Enter
- 複数のセル、
例えば A1 から H8 のセルを選択するには、
- A1 のセルの内側から H8 のセルまでドラッグするか、
- 入力バーの一番左の窓に a1:h8 と書いて Enter
- 行番号や列番号をクリックすると、その行や列全体が選択されます。
(ドラッグして複数の行や列を選択することもできます。)
- 一番左上の □ をクリックすると表全体が選択されます。
- 選択された範囲の一番左上のセルがアクティブセル(入力可能なセル)です。
- 横の並びが「行」、縦の並びが「列」です。
漢字の中に2本の横棒があるのが「行」、2本の縦棒があるのが「列」と覚えます。
実はこれは線形代数では大事なことです。
- まず B1 のセルに 0 を書き入れてください。
- B1 のセルを選択
- B1 のセルまたは数値バーへ 0 を書いて Enter
- C1 から H1 の数字は勿論ひとつひとつ書いてもいいのですが、
次の技を使えば一気に書くことができます。
- B1 から H1 までを選択
- [編集] → [フィル] → [連続データの作成]
- オプションを、行、加算、増分値1として[OK]
- 同じようにして A2 から A8 に 0 ~ 6 の数字を書き入れてください。
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A |
B |
C |
D |
E |
F |
G |
H |
1 |
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0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
2 |
0 |
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3 |
1 |
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4 |
2 |
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5 |
3 |
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6 |
4 |
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7 |
5 |
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8 |
6 |
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- まず B2 のセルに計算式を書き入れます。
- B2 のセルを選択
- 数値バー横の fx をクリック
- 関数の挿入ウィンドウが開くので、
- 関数の分類で「数学/三角」を選択し、
- 関数名で MOD を選択し、[OK]
- 今度は関数の引数ウィンドウが開くので、
- 数値欄に$a2 * b$1 と入力、
- 除数に 7 と入力し [OK] すると
- B2 のセルに計算された値 0 が入ります。
- 入力ウィンドウに直接 = mod($a2 * b$1, 7) と入力してもできます。
- では他のセルを埋めましょう。
- B2 のセルを選択
- [編集] → [コピー]
- B2 から H8 のセルまでを選択
- [編集] → [張り付け]
- すると、B2 から H8 のセルに同じ計算式がコピーされて表が埋まります。
- 注
- $A, $1 は「絶対参照」と言い、常に第 A 列、第 1 行を表し、
- 2, B は「相対参照」と言い、アクティブセルからの位置関係を表します。
- ツールバーの罫線ボタンを使って、数表らしく罫線を引きましょう。
- 罫線を引きたい範囲を選択
- 罫線ボタンから好きな罫線を選んでクリックします。
- ここで一度ファイルを保存しましょう。
- [ファイル] → [名前を付けて保存]
- ファイル名を Book0619 とすれば作業日がわかって便利です。
- 今度は、次のように表題「有限体 GF(7) の乗算表」を書き込む方法を覚えましょう。
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A |
B |
C |
D |
E |
F |
G |
H |
1 |
有限体 GF(7) の乗算表 |
2 |
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3 |
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0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
4 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
5 |
1 |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
6 |
2 |
0 |
2 |
4 |
6 |
1 |
3 |
5 |
7 |
3 |
0 |
3 |
6 |
2 |
5 |
1 |
4 |
8 |
4 |
0 |
4 |
1 |
5 |
2 |
6 |
3 |
9 |
5 |
0 |
5 |
3 |
1 |
6 |
4 |
2 |
10 |
6 |
0 |
6 |
5 |
4 |
3 |
2 |
1 |
- まず行を挿入します。
- 1行目全体を選択します。
- [挿入] → [行] を実行すると、今選択した1行目の上に新しい行が挿入されます。
- 同じようにもう1行挿入しておきましょう。
- 1行目のセルを結合し、表題を書き込みます。
- A1 のセルを選択し、有限体 GF(7) の乗算表、と書き入れてください。
- A1 から H1 までを選択します。
- セル結合ボタン( ←a→ のマーク)をクリックすると、
A1 から H1 までのセルが結合されて、表題が中央に揃えられます。
- 安全のため、もう一度ファイルを上書き保存しておいてください。
- 第D列の数字が 0,1,2,...,6 の順に並ぶように行の並べ替えることができます。
- A4 から H10 までを選択します。
- [データ] → [並べ替え]
- 「最優先されるキー」から、列D、または 4(0) を選択して [OK]。
- すると、第D列の数字が 0,1,2,...,6 の順に並ぶように行の並べ替えが起こります。
- 最優先されるキーを、他の項目に変えて実行してみましょう。
- セル内の文字を中央揃えにしたいときは
- 表全体を選択
- [書式] → [セル] → [配置]
- 「横位置」で「中央揃え」を選択し、[OK]
- 列幅を調節したいときは
- 表全体を選択
- [書式] → [列] → [幅]
- 例えば 5 と書き入れて、[OK]
- 背景画像を貼り付けたいときは
- [書式] → [シート] → [背景]
- 貼り付けたい画像ファイルを選択して、[挿入]
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