高知大学 共通教育 情報処理
(理学部 対象、担当 塩田)
第4回の教材 (1)
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講義編 : 音声・画像情報の量子化、記憶媒体の容量、CPUの単位
□ 音声の量子化
音声波形のグラフを棒グラフで近似する。
棒グラフの高さを2進数で表す。
たとえばCDの音声信号は、左右それぞれ
1秒間を44100個に刻んだ棒グラフ(標本化周波数 44.1kHz)に直し、
棒グラフの高さを 65536 = 2
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段階(量子化ビット数 16bit)で表す。
(さらに誤り訂正ビット(次回)や、タイミングを取るためのビットを付加して記録してある。)
□ 静止画像の量子化
画像を細かい格子(画素、ピクセル)に区切る。
各ピクセルの色を、三原色の赤(R)・緑(G)・青(B)に分解し、 その明るさを2進数で表す。
パソコン画面(フルカラー)の例:
解像度 1366×768 = 約1,050,000 ピクセルの場合、
赤(R)・緑(G)・青(B)の明るさはそれぞれ 256 = 2
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段階
合計約3MB
(このままではデータ量が膨大なので、保存するときには gif, jpeg, png などの規格に従ってデータ圧縮するのが普通。)
□ 動画の量子化
フィルムの映画は1秒24コマ。 これを例えば DVD の解像度 720×480 ピクセルの jpeg 画像にすると 120分で約 200KB×24×60×120 = 約35GB となってとても 4.7GB の DVD には入らない。
ところが、動画は
ほとんどのフレームは直前のフレームと似ていて
場面転換(や、早い動き)のときだけ直前のフレームと大きく異なる。
そこで場面転換以外では「直前のフレームとの差分」を記録する。
□ 記憶媒体の容量
メモリ:
基本ソフトやアプリケーションプログラムを実行するために、プログラムやデータを一時保存する場所。
今どきのノートPCなら 256MB ~ 1GB くらいが標準かな。
ハードディスク:
プログラムやデータを保存する場所。
今どきのノートPCなら 40GB ~ 100GB くらいが標準かな。
メディアいろいろ:
DVD : 4.7GB ( 1層 ), 9.4GB ( 2層 )
MO ( 光磁気ディスク ) : 640MB, 1.28GB など
CD : 640MB, 700MB
フラッシュメモリ : 256MB, 512MB など
コンパクトフラッシュ、スマートカード、メモリースティック ... 言い出したらきりがないわ
FD ( フロッピィディスク ) : 1.44MB
誤り無く読み書きできるように「誤り訂正符号」という技術を用いるので、 本当は、記録できる情報量の数倍の記録容量を持っていることが多い。
□ CPUの単位
CPU ( 中央処理装置 ) = コンピュータの頭脳
性能はクロック数で測って単位はヘルツ ( Hz )。ただし K,M,G,T は 10べきの方。
例えば 1GHz の CPU は 1 秒間に 10
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個の基本命令を実行できる。
□ 練習問題
1層式の DVD-RW に 500万画素のデジカメ画像は約何枚保存できるでしょう?
700MHz の CPU で 50 秒掛かる計算を 2.5GHz の CPU で実行すると約何秒でできるでしょう?
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