応用数学 第15回 (3) 今日のまとめ・本講義のまとめ
今日のまとめ
- ラプラス変換を使って境界条件付きの微分方程式を解くテクニックを学びました。
- ラプラス変換を使うと積分方程式も代数的に解くことができます。
本講義のまとめ
- ものの変化は微分方程式で記述されます。ものの変化を知るためには微分方程式を解く必要があります。
- 微分方程式を式で解くのがこの講義、数値的に解くのが「数値解析」や「シミュレーション工学」の担当です。
- 一般の微分方程式はなかなか解けるものではありませんが、変数分離形、同次形、完全微分形、積分因数、未定係数法、定数変化法などいろいろなテクニックが生み出されてきました。
- 線形微分方程式を解くときには線形代数の知識が役に立ちます。
- 特に定数係数の線形微分方程式には演算子法やラプラス変換といった強力な道具があります。
- 関数を三角関数の ( 可算無限個の、あるいは連続的な ) 無限和で表すことによって微分方程式を解こう、というフーリエ解析の手法もあります。
- 離散フーリエ変換は、jpeg 画像をはじめ、デジタルの世界に広く応用されています。
教科書の続き
教科書は通年科目を想定して書かれているようで、
さらに次のような内容も入っています。
複素関数の微分可能性は極めて強い条件であるため、
複素関数の微積分については驚くような定理がいくつもあります
( コーシーの積分定理、留数定理、一致の定理、リウビユの定理 etc. )。
複素解析学は、代数幾何学、整数論、流体力学,電磁気学等では必須の道具です。
また、ベクトル解析も物理学では欠かせない道具です。
それらの分野の研究室に進む人はこれらの章も役立ててください。